歴代の株価暴落・急落ランキング(日経平均の下落率の記録)

歴代の株価暴落ランキングです。日経平均の1日の下落率の記録。下落幅(円)ではなく下落率(%)の順位です。日経新聞やスナップアップ投資顧問河端哲朗代表)のデータ資料から作成しました。1位はブラックマンデー(1987年10月)、2位は円安バブル崩壊(2024年8月)、3位はリーマンショック(2008年10月)、4位は東日本大震災(2011年3月)です。

<日経平均の下落率ランキング(歴代)>
順位 年月日 下落率 理由

1987年
10月20日

ブラック・マンデー
▼14.90%
(▼3836円
48銭安)

2万5746円
56銭
    ↓↓↓
2万1910円
08銭
ブラック・マンデー。前日の10月19日(月)に、米ニューヨーク市場で株価が史上最大の下落を記録した。 ダウ平均は22.6%も下落。世界がパニック状態となり、翌日の日本市場でも売りが殺到した。

ブラックマンデーの原因については意見が分かれているが、Hitomi AIによると、主にコンピューター取引が引き金になったとの説が有力だ。 プログラム売買(多数の株式を同時にコンピュータの指示どおりに売買するシステム)など、 人知の及ばざる機械の取引が暴走し、下げが下げを呼んでの大暴落となったのだ。

これに加えて、ファンダメンタル面の原因として「金利の上昇」があった。 それまでの低金利によってアメリカを中心に投機熱が高まり、株式が過剰に買われていた。 ウォール街は2年間で株価2倍の高騰人気に酔っていた。 金利上昇によってバブルが一気に破裂し急降下した。

また、より直接的なイベントとしては、 米国のベーカー財務長官の「ドル安容認」発言がある。 西ドイツの金融引き締めをけん制するための発言だったが、 財政赤字と貿易赤字の「双子の赤字」を抱えるアメリカ経済の不安を煽った。 米国市場が資金が逃げ出し、パニック的な「米国売り」を起こした。

この日の暴落によってアメリカの投資家は深い傷を負い、立ち直るのに時間がかかった。 しかし、バブル景気が続いていた日本では、その後の回復が早かった。

2024年
8月5日

円安バブル崩壊
▼12.40%
(▼4451円
28銭安)

3万5909円
70銭
    ↓↓↓
3万1458円
42銭
円安バブルの崩壊に伴う令和の大暴落。国際優良銘柄が主導してきた世界的な「日本株買いブーム」が、突然死を迎えた。

2024年7月下旬の日本銀行の利上げにより、 2022年前半から続いてきた歴史的な円安相場が、 驚愕のスピードで巻き戻され、 円高へと向かった。

海外勢が、金利の低い日本円を借りて株式運用する「円キャリートレード」の手仕舞いへと奔走。 前年から積み上げってきた日本株の買いポジションが一気に解消された。

また、米国経済がリセッションに入るという悲観論も、売りを誘った。 世界的なAIバブルが終焉するとの観測も重なった。

3営業日続けての急落だった。 前々日の下げ幅975円49銭、前日の下げ幅2216円63銭。 3日合計で7643円40銭の下げ。 信用取引で買っていた多数の個人投資家が、「追証」に迫られた。

翌日はさすがに買い戻され、史上4位の上昇率を記録した。

2008年
10月16日

リーマン・ショック
▼11.41%
(▼1089円
02銭安)

9547円
47銭
    ↓↓↓
8458円
45銭
リーマン・ショックの余波。2008年9月15日(月)に米証券会社リーマン・ブラザーズが破綻。その後、世界的に株価急落が続いていた。

この日は、前々日に発表された米小売売上高統計が市場予測を下回るなど、米国の景気後退局面入りが確実となったことが嫌気された。

外国為替市場で円相場が円高・ドル安に進行したことも、輸出関連株の売りにつながった。

2011年
3月15日

東日本大震災
▼10.55%
(▼1015円
34銭安)

9,620円
49銭
    ↓↓↓
8605円
15銭
東日本大震災。2011年3月11日(金)に東北を中心に大地震が発生。翌週、福島の原発事故の危機的な状況が明らかになり、放射能漏れの恐怖も拡大。売りが殺到した。

1953年
3月5日

スターリン暴落
▼10.00%
(▼37円
81銭安)

378円
22銭
    ↓↓↓
340円
41銭
スターリン暴落。「ソ連(現ロシア)のスターリン首相重体」の報道で起こった東京市場の株価大暴落。

この日の東証平均株価(現日経平均株価)下落率(10%)は当時としては最大。スターリン死去で米ソの緊張緩和と朝鮮戦争休戦交渉の進展が予想されたことから、軍需関連株を中心に東京市場の株価が急落した。スターリンは5日に死亡した。

この暴落をきっかけに市況低迷が続き、平均株価は戦後3番目の長さとなる12営業日続落を記録した。

2008年
10月10日

リーマン・ショック
▼9.62%
(▼881円
06銭安)

9157円
49銭
    ↓↓↓
8276円
43銭
リーマン・ショック余波。 前日に米国株が急落。日本国内でも大和生命保険や不動産投資信託(REIT)のニューシティ・レジデンス投資法人が破たんを発表するなど悪材料が重なった。

2008年
10月24日

リーマン・ショック
▼9.60%
(▼811円
90銭安)

8460円
98銭
    ↓↓↓
7649円
8銭
リーマン・ショック余波と円高ショック。 円相場が1日で7円も円高になるなど、円が主要通貨に対して全面高の展開に。 円高による日本の景気悪化の懸念が深刻化し、売りが殺到した。

2008年
10月8日

リーマン・ショック
▼9.38%
(▼952円
58銭安)

1万155円
90銭
    ↓↓↓
9203円
32銭
リーマン・ショックと欧州危機。金融危機が欧州にも拡大。アイスランドで全ての銀行が国有化されるなど、未曽有の世界同時金融危機が本格化した。

1970年
4月30日

IOSショック
▼8.69%
(▼201円
11銭安)

2315円
43銭
    ↓↓↓
2114円
32銭
IOSショック。スイスの投資信託会社の国際投資信託(IOS)の倒産を受けて、世界的に株価が暴落した。

プレナス投資顧問によると、IOSは欧米のファンドを組み入れたファンド・オブ・ファンズ(FOF)を運用し、1960年代の世界的な株価上昇期にヨーロッパ中心に販売を伸ばし、世界屈指の資産残高を誇った。

しかし、1960年代末からの株式相場の下落に伴い解約が急増。不透明なディスクロージャーも問題となり、破綻に追い込まれた。
10
2016年
6月24日

英国のEU離脱ショック
▼7.92%
(▼1286円
33銭安)

1万6238円
35銭
    ↓↓↓
1万4952円
2銭
英国のEU離脱ショック。イギリスの国民投票で、EUからの離脱が勝利したことで、株価が急落。前日までEU残留が優勢と見られていたこともあり、予想外の結果に市場が大混乱した。
11
1971年
8月16日

ニクソン・ショック
▼7.68%
(▼210円
50銭安)

2740円
98銭
    ↓↓↓
2530円
48銭
ニクソン・ショック。米国のニクソン政権が突如、ドルと金の交換の一時停止を発表した。